きれいに見える写真と、ふつうに見える写真の違い
色が鮮やかだからではありません。きれいな写真では、ひとつの光がすべてを染めていて、色どうしがなじんでいます。スペースの「雲」は、それをあなた自身の写真で見せ、ワンタップで色をまとめます。


海へ下る二つの通り
ほとんど同じ場面を二つ並べました。海へ下っていく通りです。一枚目はAIで生成した画像、二枚目はふつうのスマホ写真です。どちらの通りも美しいので、違いを生んでいるのは被写体ではありません。色です。
一枚目では、ひとつの暖かい光が壁にも道にも海にも、影にまでかかっています。色どうしがなじんでいます。スマホ写真では、それぞれのものが自分の色のままです。淡い青の空、灰色の道、冷たい海、ピンクの壁。どこも間違ってはいませんが、写真をひとつにまとめるものがありません。


「雲」の読み方
写真を開き、スペースをオンにして「パレット」を開くと、「雲」が表示されます。点の一つひとつは写真の小さなかけらで、それぞれ自分の色で描かれています。中心からの方向が色相で、縁の色の輪と対応しています。中心からの距離は色の強さで、グレーは真ん中、鮮やかな色ほど縁の近くにあります。
小さな十字は純粋なグレー、細い輪は色の強さの目盛りです。中心近くの点はわざと淡く描いています。数がとても多いので、そのままの濃さだと真ん中がひとつの明るいかたまりになってしまうからです。淡い点だからといって、その色が少ないわけではありません。オレンジ方向への細い線は肌の色です。
楕円は雲全体の形です。内側の線は密集した中心部を、外側の線は写真のほぼすべてを囲みます。破線の円は、きれいな写真が色をグレーからどこまで動かすかを示しています。十枚のうち九枚は、雲の中心がこの円の内側に収まります。それより外では、写真が色をかぶせたように見えはじめます。

きれいな写真に共通すること
雲がどこにあるかを見てください。ふつうのスマホ写真では、ちょうど十字の上にあります。カメラは白を白に、グレーをグレーにしようとして、光の色を取り除いてしまいます。残るのはもの自体の色で、それぞれ別の方向を向いています。
きれいな写真では、グレーも含めた雲全体が、十字から片側へ寄っています。そのずれこそが光の色です。低い太陽、ランプ、霧の朝、駅の緑の蛍光灯。ひとつの光がすべてのものに触れるので、色どうしがなじみます。色の調和とは、たいていこういうことです。
鮮やかな色の話ではありません。霧の草原は、たいていのスマホ写真より色が少ないのに、雲が片側に寄っているので、地味ではなく穏やかに感じられます。光が暖かい必要もありません。駅では緑の光ですが、写真はちゃんとまとまっています。


「まとめる」:ワンタップ
「まとめる」は、写真の色をひとつずつ、ひとつの雲の中の居場所へ動かします。暖かい光を選び(写真がもともと寒色寄りなら冷たい光)、雲を十字から自分の幅より少しだけ遠くへ移します。白はほぼ白のままです。色がすでに整っている写真は、そのままにします。
果物の露店の前後を比べてみてください。前は、日陰と青いケースが雲を青へ、果物とパラソルが赤へ引っ張っています。後は通り全体が暖色側にあります。同じものが、ひとつの午後の光の下にあります。
「まとめる」が書き込むのはふつうの設定です。各色がどれだけ回りどれだけ強いかは「ポイント」に、色味は「トーンバランス」に入ります。あとからどれでも微調整でき、保存したプリセットにも残ります。

自分で決める形、またはペア
ハンドルをドラッグすれば、雲を自分で決められます。中心はムードの行き先です。夕焼けならオレンジへ、夏のフィルムならオリーブへ、涼しい夕方ならティールへ。両端は雲を伸ばします。長い雲ほど、一本の線に沿ってさまざまな色を残します。横のハンドルは幅を決めます。細いと穏やか、太いとにぎやかです。
「ペア」は、雲をひとつではなく二つにまとめます。暖かい雲と冷たい雲で、ティールの通りに浮かぶ暖かい顔のような組み合わせです。グレーはその間でグレーのまま残ります。ポートレートや夕方の通りに向いています。大きな青空の下では、空が不自然なシアンになることがあります。
「雲」では解決しないとき
「雲」が整えるのは色で、光ではありません。平板で灰色の一日は平板なままです。「ムード」パッドや「調整」の露出で光を与えてください。昼の光の横のネオンのような混ざった光には、たどるべきひとつの光がないので、控えめに始めてください。
遠くへ動かした形では、肌がオリーブ寄りになることがあります。顔は肌の線の近くに保つか、中心を十字の近くへ戻してください。